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リブ加工、ビード加工
リブ加工とは
プレス加工におけるリブ加工とは、板金などの曲げ部分において、その曲げ線上に意図的に設けられた凸状の形状を成形する加工です。
主な目的として以下の3つが挙げられます。
強度向上
曲げ部にリブを設けることで、製品全体の剛性が高まり、変形しにくくなります。特に、圧縮方向の力に対して効果を発揮します。材料の板厚を増やすことなく強度を向上させることができるため、軽量化にもつながる場合があります。
曲げ角度の安定化
曲げ加工時に発生しやすいスプリングバック(材料が元の形状に戻ろうとする力)を抑制し、より正確な曲げ角度を得ることができます。
座屈防止
平板部分にリブを設けることで、面内の座屈を防ぐ効果があります。

板金加工におけるL字ブラケットに対して外R側から内側に向かってプレスするリブ加工は、三角リブとも呼ばれ、L字ブラケットの剛性上げるのによく使われる補強手法です。
ビード加工とは
リブ加工と似た加工としてビード加工があります。リブ加工が主に曲げ部分の補強に使われるのに対し、ビード加工は平板部分の強度向上を目的として施されることが多いです。
主な目的として以下の5つが挙げられます。
強度向上
平らな板金にビードを設けることで、曲げやねじれに対する剛性が大幅に向上します。特に、圧縮方向に対する強度を高める効果があります。
軽量化
ビードによる補強効果により、板厚を薄くしても必要な強度を保てるため、材料の軽量化につながります。補強用の別部品が不要になる場合もあります。
変形防止
板金の平面性を保ち、へこみや歪みを抑制する効果があります。
位置決め
部品の組み付け時に、ビードをガイドとして利用できる場合があります。
意匠性
ビードの形状や配置によって、製品にデザイン性を加えることができます。
加工前後の強度の違い
リブ加工による強度の向上は引張方向よりも、圧縮方向に対して大きな効果を発揮します。
ビード加工はL字ブラケットに限らず、薄板構造物の曲げ剛性を高める手法です。ビード加工形状によって多少の差は出ますが、15~20%の強度向上が期待できます。
